セミフロート式海洋構造物(読み)セミフロートしきかいようこうぞうぶつ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 の解説

セミフロート式海洋構造物
セミフロートしきかいようこうぞうぶつ

海洋構造物のうち,海底に打ち込んだ基礎部から突き出た鋼管に浮体部の脚柱下部をはめ込んで結合するタイプのものをいう。結合部は固定されず,いつもは浮体構造物となっているため,潮の干満に追従して上下する。鋼管と脚柱内側との間にゴム製緩衝装置を配し,地震による振動を低減する。暴風時には,脚柱内のバラストタンク海水を注入し,浮体部を沈め,基礎部と一体化させて,一種の有脚式構造物とすることにより,波浪がもたらす動揺を抑える。水深 10~50mの海域に建設する中規模構造物に適し,ウォーターフロントや海洋リゾート開発などの核として機能する。三菱重工業清水建設三井造船の共同開発。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android