セレス人(読み)セレスじん(その他表記)Sēres; Seres

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「セレス人」の意味・わかりやすい解説

セレス人
セレスじん
Sēres; Seres

古代ギリシア・ローマで中国人,チベット人をさした言葉。絹 silkの語源。中国 Sinaeの存在はアレクサンドロス3世 (大王) の時代に知られたが,ローマ皇帝アウグスツス (在位前 27~後 14) の時代以降絹の産地として有名となる。特にネロ帝 (在位 54~68) 以後中国の物資が多くローマに流入し,知識も増したが,その位置についてはインドのかなたと考えられるなど,不正確にしか知られなかった。以後後漢の使節がアンチオキア (97) を,ローマの使節がカシュガル (120頃) を訪れるなど交流が増し,パミール,アルタイに関する知識が得られ,絹が動物からとられることが知られた。また 166年に大秦王安敦 (マルクス・アウレリウス帝) の使節がつかわされたことが中国側の史料から知られる。6世紀までには中国の東方に海があることも知られるにいたった。

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