山川 世界史小辞典 改訂新版 「ソンツェンガムポ王」の解説
ソンツェンガムポ王(ソンツェンガムポおう)
Srong btsan sgam po
?~649(在位627~649)
吐蕃(とばん)王朝の創始者。諸勢力を平定してチベットに初の統一王朝(吐蕃)を築いた。文化面においては,チベット文字を制定してサンスクリット語の経典をチベット語に翻訳させ,また,ネパールからティツゥン妃,唐から文成公主を招いてインドと中国,両国の文化を導入した。後世,観音菩薩(ぼさつ)の化身(けしん)として神格化され,同王が実現したとされる神権政治はチベットの支配者たちの範となった。ダライラマはみずからの前世者の列にソンツェンガムポ王を数え,ポタラ宮を同王の宮址に建てている。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報