山川 世界史小辞典 改訂新版 「タクシラ」の解説
タクシラ
Taxila
パキスタン北部に,前6世紀から後5世紀にかけて栄えた古代都市。サンスクリット語ではタクシャシラー。古代においてこの地は,ガンジス川流域から中央アジア方面へかけての幹線路と,インダス川を下降してアラビア海沿岸に通じる水路との交差点にあたり,交易の要地であった。前3世紀にはマウリヤ朝の西北辺境の要衝とされ,クシャーン朝時代には交易の要地としてはもちろん,仏教の中心地としても栄えたが,5世紀中頃エフタルによって破壊された。
出典 山川出版社「山川 世界史小辞典 改訂新版」山川 世界史小辞典 改訂新版について 情報