たぬき汁(読み)たぬきじる

日本大百科全書(ニッポニカ) 「たぬき汁」の意味・わかりやすい解説

たぬき汁
たぬきじる

汁物の一種。本物のタヌキの肉を用いるときは、みそ仕立ての汁にする。ささがきごぼうを加えるのは、臭気をとるためである。これは11月から2月までの季節料理である。精進のたぬき汁は僧家のくふうしたもので、こんにゃくをちぎって、から炒(い)りしてからつくる。別鍋(なべ)に油をひき、こんにゃくのほかにダイコン細切り、ささがきごぼうを炒(いた)めてみそ汁の実にする。ネギを加えてもよい。椀(わん)に盛ってから粉さんしょうをふり込む。酒少々を加えるのを「すっぽん仕立て」という。

多田鉄之助

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android