日本大百科全書(ニッポニカ) 「たぬき汁」の意味・わかりやすい解説 たぬき汁たぬきじる 汁物の一種。本物のタヌキの肉を用いるときは、みそ仕立ての汁にする。ささがきごぼうを加えるのは、臭気をとるためである。これは11月から2月までの季節料理である。精進のたぬき汁は僧家のくふうしたもので、こんにゃくをちぎって、から炒(い)りしてからつくる。別鍋(なべ)に油をひき、こんにゃくのほかにダイコンの細切り、ささがきごぼうを炒(いた)めてみそ汁の実にする。ネギを加えてもよい。椀(わん)に盛ってから粉さんしょうをふり込む。酒少々を加えるのを「すっぽん仕立て」という。[多田鉄之助] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例