タブーン人(読み)たぶーんじん(その他表記)Tabun man

日本大百科全書(ニッポニカ) 「タブーン人」の意味・わかりやすい解説

タブーン人
たぶーんじん
Tabun man

イスラエル出土の旧人。1929~34年にイギリス・アメリカ合同の調査団はハイファ付近のカルメル山のタブーン洞窟(どうくつ)から成人女性全身骨格1体と成人男性の下顎(かがく)骨1個を発見した。これらにはムスティエ文化を伴う。約4万年前と推定されたが、最近は10万年以上前とみられている。この洞窟のすぐそばのスフール洞窟から出た人骨は進歩的傾向を帯びているのに対し、タブーン人骨ヨーロッパの典型的ネアンデルタール人に似るので、現生人類生成の鍵(かぎ)を握るものとして重視されている。

[香原志勢]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

1 食肉目クマ科の哺乳類の総称。全般に大形で、がっしりした体格をし、足の裏をかかとまで地面につけて歩く。ヨーロッパ・アジア・北アメリカおよび南アメリカ北部に分布し、ホッキョクグマ・マレーグマなど7種が...

熊の用語解説を読む