70種ほどからなるキク科の1属で,北半球に広く分布する。アジアの南西部からカフカスにかけて多くの種が知られているが,日本ではユーラシア大陸に広く分布するエゾヨモギギクT.vulgare L.が北海道で見られるのみである。属としてはキク属Chrysanthemumに近縁で,かつては同属と考えられた。多年草または一年草で,葉は互生する。花は雌花と両性花とからなる頭花である。雌花は先が3浅裂するのみで,舌状部が発達しない。両性花は先が5浅裂する筒状花である。頭花は密な散房状につく。ヨーロッパのヨモギギグはエゾヨモギギクの変種とみなされている。このヨモギギクは英名をcommon tansyと呼ばれ,民間薬として栽培されている。狭義のエゾヨモギギクは北海道からサハリン,朝鮮,中国東北部,シベリアに分布する。
執筆者:小山 博滋 高さ1mほどになるヨモギギクは,植物体に精油を含み,駆虫や健胃の民間薬となる。また,調味料としても利用される。
執筆者:堀田 満
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
ユーラシア大陸、北アメリカ大陸北部に広く分布し、日本では北海道にエゾヒグマが生息する。成獣は体長2メートル以上、体重300キロにもなり、日本最大の陸生動物として知られる。雑食性で草や木の実、サケ、シ...