ダイコンハムシ(読み)だいこんはむし

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダイコンハムシ」の意味・わかりやすい解説

ダイコンハムシ
だいこんはむし / 大根金花虫
大根葉虫
[学] Phaedon brassicae

昆虫綱甲虫目ハムシ科に属する昆虫。ダイコンなどジュウジバナ科蔬菜(そさい)類の害虫本州から九州、琉球(りゅうきゅう)諸島、台湾、朝鮮半島、中国、インドシナ半島などに広く分布する。体長4ミリメートル内外。黒色で短卵形、背面は強く膨れ、弱い瑠璃(るり)色の光沢をもつが、腹面は平たい。頭は小さく、前胸は幅が長さの2倍余りで後方へ広がり、上ばねは各10条の規則正しい点刻列をもつ。成虫は春から現れるが、秋に多く、この時期には卵、幼虫、蛹(さなぎ)もみられ、卵から成虫まで約1か月で育つという。年2、3世代で、成虫で越冬する。

[中根猛彦]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android