日本大百科全書(ニッポニカ) 「ダリュー」の意味・わかりやすい解説
ダリュー
だりゅー
Danielle Darrieux
(1917―2017)
フランスの映画女優。ボルドー生まれだが、幼時からパリで育つ。パリ音楽院でチェロを習っているとき映画『ル・バル』(1931)の主役に応募して採用され、『うたかたの恋』『隊長ブーリバ』『禁男の家』(ともに1936)の美貌(びぼう)は世界の男性映画ファンを陶酔させた。のちに『赤と黒』(1954)、日仏合作映画『忘れ得ぬ慕情』(1956)、『奥様ご用心』(1957)やパリの舞台にも出演。早くから映画のなかで歌っていたが、シャンソン歌手としてレコードも多く、1960年にはACCディスク大賞を受賞した。1970年にはブロードウェー・ミュージカル『ココ』の主役をつとめ、80歳を超えても現役として映画、舞台に活躍した。
[日野康一 2017年11月17日]