改訂新版 世界大百科事典 の解説
チャーチ・ミッショナリー・ソサエティ
Church Missionary Society
英国聖公会宣教協会と訳されている伝道団体。略称CMS。1799年設立。英国聖公会の伝道団体の中では福音主義的な特徴をもち,伝道活動に信徒の参加を強調してきた。初期の名称を〈アフリカおよび極東伝道のための聖公会宣教協会〉といい,異教徒の改宗に力をそそいだ。東アフリカ内陸部へのキリスト教伝道はCMSが先駆者となって19世紀半ばから始まり,特にウガンダにおいては殉教者を出しながらも大きな宣教の役割を果たした。CMSの活発な伝道活動はカナダ北西部,ニュージーランド,中東,西および東アフリカ,イラン,インド,パキスタン,スリランカ,中国,日本に及び,聖書の現地語訳を多く後援した。日本における活動は1869年(明治2)に始まっている。1969年の時点で,全世界の69教区に約900人の宣教師を送っている。
執筆者:吉田 昌夫
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報