CMS(読み)しーえむえす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「CMS」の意味・わかりやすい解説

CMS
しーえむえす

ウェブサイトの制作や運営を容易にするシステム、およびそれを可能にするソフトウェアのこと。ウェブページを構成するコンテンツ(掲載内容)やレイアウト割付け)、リンクなどの要素を分離することにより、それぞれの変更、更新、追加作業が他の要素に影響を及ぼさずに、複数ページやウェブサイト全体を一元的に管理できる。content(s) management systemの略で、コンテンツ管理システムともいう。

 サイトの構造が複雑でも、全体に共通性をもたせた見やすいウェブサイトを構築することが可能。また、ユーザーにHTMLCSS(カスケーディング・スタイル・シートcascading style sheets)などの専門知識がなくても、一般的なウェブブラウザー上からテキストや画像、動画などのコンテンツを追加するだけでページを更新できるため、コストの削減や効率的なサイト運営が可能である。新たに追加したコンテンツは、登録されたテンプレート(雛型(ひながた))の指定に沿って割り付けられ、新しいウェブページとして自動的に生成される。ページごとのメニューや新着情報の表示、リンク情報の変更なども自動的に行われる。

 CMSには機能規模に応じたさまざまな形式があり、パソコン用と携帯電話やスマートフォン向けのウェブサイトを統合的に管理する、マルチデバイス対応機能が重要視されるようになっている。企業のウェブサイトの場合はCMS専用のサーバーを設けるASPapplication service provider)型の運用が主だが、CMS専用サーバーをクラウド上に置くことで、サーバーの準備や運用が不要になるサービスも普及しつつある。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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