ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チュリゲラ」の意味・わかりやすい解説
チュリゲラ
Churriguerra, José Benito de
[没]1725.3.2. マドリード
スペインの建築家,彫刻家。 17世紀末から 18世紀初頭にかけて活躍した著名な建築家一家の長兄。 1670年代の初めマドリードに来て,1690年フェリペ5世の宮廷副建築家となるが,同僚との不和のため解任。サラマンカへ行き 93~1700年サン・エステバン聖堂の祭壇を設計するにあたり,イタリア・バロックの形式とフランドルの装飾を取入れた「チュリゲレスク (チュリゲラ風) 」と呼ばれる新たな様式を発展させた。それはねじれ柱や逆ピラミッド状角柱,あるいは浮彫やスタッコ彫刻が室内を埋めつくし,前時代の古典美とは異なる,感性的かつ幻想的なバロック装飾として大成させたものである。他の現存代表作にヌエボ・バスタンの複合建築 (1709~13設計,22完成,マドリード) がある。
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