チュー江三角州(読み)チューこうさんかくす(その他表記)Zhujiang sanjiaozhou

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チュー江三角州」の意味・わかりやすい解説

チュー(珠)江三角州
チューこうさんかくす
Zhujiang sanjiaozhou

中国南部,コワントン (広東) 省中部にある三角州。華南最大の平野で,チュー江水系のシー (西) 江とペイ (北) 江が沖積した大三角州と,トン (東) 江が沖積した三角州とが複合して形成された。サンシュイ (三水) 県のシーナン (西南) 鎮とトンコワン (東莞) 県のシーロン (石竜) を頂点とする。面積は1万 900km2であるが,海に向って拡大しつつある。岩石島の多い遠浅の湾入が埋積されて形成されたため,地形は平坦で,河川分流となって網目状に流れる。北宋時代から堤防で囲み込んで水田が造成されたが,洪水塩害に悩まされた。人民共和国成立後,堤防や排水路の構築が本格的に進められ,水稲二期作のほか,クワ,サトウキビ作付けが増大した。また養魚池も多い。

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