日本大百科全書(ニッポニカ) 「ツェデンジャブ」の意味・わかりやすい解説
ツェデンジャブ
つぇでんじゃぶ
Цэрэндоржийн Цэдэнжав/Tserendorzhiyn Tsedenzhav
(1914―1992)
モンゴルの詩人、劇作家。第二次世界大戦中に書いた詩『国境監視人』『今日について』『戦士の言葉』『平原の沙漠(さばく)』のうち、『今日について』(1942)で、ファシズムに対して起(た)ち上がった、ロシア国民の戦いを歌っている。長編小説『春の雪どけ』(1963)でモンゴル作家協会賞受賞。戯曲のほとんどは合作であるが、バーストと書いた『マンドハイ・ツェツェン王妃』(1942)が有名である。史料を基に古代人物を描くなかで、進歩的意義を求めようとした野心的作品である。
[荒井伸一]