日本大百科全書(ニッポニカ) 「ツルウリクサ」の意味・わかりやすい解説
ツルウリクサ
つるうりくさ / 蔓瓜草
[学] Torenia concolor Lindl.
ゴマノハグサ科(APG分類:アゼナ科)の多年草。茎は細長く、地上をはって長さ15~30センチメートル。葉は対生し、三角状卵形で長さ3~5センチメートル、3~5対の粗い鋸歯(きょし)がある。夏、枝先に長さ2.5~3センチメートル、濃紫色の唇形花を開く。萼(がく)は筒形で、5本の翼状の稜(りょう)がある。果実は狭長楕円(だえん)形で、永存性の萼に包まれる。沖縄、および台湾に分布するものを変種とする考え方もある。この場合、中国大陸、インドシナ半島に分布する葉の鋸歯がより粗いものを基本種とする。
ツルウリクサ属はおもに東南アジア、インドに約50種分布する。園芸種として、ハナウリクサがよく知られる。
[山崎 敬 2021年8月20日]