つわる(読み)ツワル

デジタル大辞泉 「つわる」の意味・読み・例文・類語

つわ・る〔つはる〕

[動ラ四]
芽が出る。芽ぐむ。きざす。
「木の葉の落つるも…下よりきざし―・るに堪へずして落つるなり」〈徒然・一五五〉
妊娠してつわりが起こる。
「いつしかと―・り給へば」〈落窪・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「つわる」の意味・読み・例文・類語

つわ・るつはる

  1. 〘 自動詞 ラ行四段活用 〙
  2. 芽が出る。芽ぐむ。変化のきざしが見えはじめる。また、熟してくる。熟しはじめる。
    1. [初出の実例]「葉隠れてつはると見えし程もなくこは熟梅になりにけるかな〈よみ人しらず〉」(出典:金葉和歌集(1124‐27)雑上・五六七)
  3. ( 悪阻 ) 女性が妊娠してつわりになる。つわりを起こす。
    1. [初出の実例]「いつしかとつはり給へば、いかで子生ませんと思ふ少将の君の子はいで来で」(出典:落窪物語(10C後)二)
  4. 動物が発情する。さかりがつく。
    1. [初出の実例]「ケダモノガ tçuuaru(ツワル)〈訳〉動物が発情期にある。サカリの方がよい」(出典日葡辞書(1603‐04))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ドクターイエロー

《〈和〉doctor+yellow》新幹線の区間を走行しながら線路状態などを点検する車両。監視カメラやレーザー式センサーを備え、時速250キロ以上で走行することができる。名称は、車体が黄色(イエロー)...

ドクターイエローの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android