ティメルマンス(読み)てぃめるまんす(その他表記)Felix Timmermans

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ティメルマンス」の意味・わかりやすい解説

ティメルマンス
てぃめるまんす
Felix Timmermans
(1886―1947)

ベルギーフランドルの小説家、画家行商をしながら独学し、小説と絵をかき始める。処女作の小説『死の薄暗がり』(1910)は陰鬱(いんうつ)な作品であるが、第二作の『パリーテル氏』(1916)は人生を謳歌(おうか)した痛快な作品で、フランドルの片田舎(いなか)を巧妙に描き出した。ほかに、中世的雰囲気のなかに敬虔(けいけん)な情景を展開する『フランドルの小キリスト』(1917)、精神の葛藤(かっとう)を描いた『富める村の神父』(1924)、楽観論者の「パリーテル氏」とは正反対の悲観的な人生を描く『農夫聖歌』(1935)や詩、童話がある。

[近藤紀子]

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