神父(読み)シンプ

デジタル大辞泉 「神父」の意味・読み・例文・類語

しん‐ぷ【神父】

カトリック教会で、司祭などに対して用いる尊称
[類語]牧師司祭司教大司教助祭祭司教皇法王

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「神父」の意味・読み・例文・類語

しん‐ぷ【神父】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 神のような、父のような人。古代中国で、すぐれた地方長官を敬い親しんでいった語。〔後漢書‐儒林伝上・宋登〕
  3. ローマ‐カトリック教会の司祭に対する尊称。
    1. [初出の実例]「神父は組の衆より信心あらん人壱人を撰び、惣親を定めらるべし」(出典:玫瑰花冠記録(1869)〈ベルナルド=プチジァン〉一)

神父の補助注記

「彌撒拝礼式」に「神父(ぱてる)」とある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「神父」の意味・わかりやすい解説

神父 (しんぷ)

キリスト教聖職者,とくにカトリック教会の司祭に叙階された者の日本での尊称。教区司祭と修道司祭とを問わず用いられる点で,英語のFatherに当たる。中国でつくられた漢字術語がそのまま明治時代に導入され,一般にも親しまれるようになった。〈神〉は精神的,霊的の意。〈霊父〉との呼称も併用されていたが,現在では書面にしか用いられていない。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「神父」の意味・わかりやすい解説

神父
しんぷ
father

ローマ・カトリック教会東方正教会などで用いられる、聖職者への一般的尊称。原語は「父」の意で、初代教会以来、教会内の指導者に対して用いられてきたが、現在では、とくに司祭の地位にある人への尊称となっている。これに対して、司祭に叙階されていない修道士修道女には、「ブラザー(兄弟)」「シスター姉妹)」、また女子修道会の上長には「マザー(母)」の尊称が用いられる。

[鶴岡賀雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「神父」の意味・わかりやすい解説

神父
しんぷ
révérend père; reverend father

おもにカトリックや,東方正教会司祭に対する非公式な敬称。神父は中国語訳によるもので,神は霊魂を意味する。日本では神の父との誤解を避けるため,一時「霊父」が用いられたが定着せず,神父が一般化した。 (→牧師 )

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「神父」の意味・わかりやすい解説

神父【しんぷ】

カトリックの司祭の日本での尊称。精神的・霊的な父の意。〈霊父〉ともいい,英語のFatherにあたる。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android