テトラセン(その他表記)tetracene

関連語 吉田

改訂新版 世界大百科事典 「テトラセン」の意味・わかりやすい解説

テトラセン
tetracene



1-(5′-テトラゾリル)-4-グアニルブジレンの略称で,起爆薬の一つ。アミノグアニジン塩を希酢酸の存在下で亜硝酸ナトリウムNaNO2によりジアゾ化し合成する。

淡黄色のふわふわした軽い結晶で,見かけ比重0.5。真比重は1.7であるが圧搾しても見かけ比重は1.05程度にしかならず,あまり圧搾すると死圧になる。発火点は約140℃と低い。点火が容易で発生ガス量が多いが,爆発熱は663.5kcal/kgで,爆力は弱い。他の起爆薬と混合して用いられ,打撃感度高め,火着きをよくし,発生ガス量を高める。
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化学辞典 第2版 「テトラセン」の解説

テトラセン
テトラセン
tetracene

[同義異語]ナフタセン

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「テトラセン」の意味・わかりやすい解説

テトラセン

「ナフタセン」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内のテトラセンの言及

【火薬】より

…多くの起爆薬は少量でも点火されると必ず爆ごうに移行する。化合起爆薬としては,ジアゾジニトロフェノール(DDNP),雷汞(らいこう),アジ化鉛,トリニトロレゾルシン鉛(トリシネート),テトラセンなどがある。 工業化されている爆薬の多くは混合爆薬である。…

※「テトラセン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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