きわめてわずかなエネルギーを加えることにより,容易に分解を起こし,最高爆速に達する爆薬.雷コウ,アジ化鉛,ジアゾジニトロフェノールなどは起爆薬に属する.起爆薬は工業用雷管,銃用雷管,信管などにより装填して熱,衝撃,摩擦などのエネルギーにより起爆させることにより,その周囲にある火薬,爆薬を点火,点爆させるために用いられる.起爆薬のうち,化合物起爆薬には,雷酸塩,ジアゾ化合物,アジ化物,ニトロ化合物重金属塩などがあるが,これらはおおむね水銀,鉛などの重金属を分子内に含有するものが多い.ただし,実際の使用にあたっては化合物起爆薬の酸素不足を補うために,塩素酸カリウムを混合し,爆力を強くし,しかも価格を安価にするといった方法がとられているが,こういうものを混合起爆薬という.いずれにしても,取り扱い感度がすこぶる鋭敏であるから,その製造,取り扱い,運搬,貯蔵には特別の注意を要する.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
火薬や爆薬を点火または起爆して爆発反応を起こさせるために用いられる爆薬。熱,打撃,摩擦などのわずかな刺激で確実に爆発する。
→火薬
執筆者:吉田 忠雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…1864年にA.ノーベルは銅管体に雷汞(らいこう)を詰めた雷汞雷管を発明し,これらの新しい高威力爆薬を確実に爆発させることに成功した。現在用いられている雷管は,管体の底部に添装薬を,その上に起爆薬を詰め,さらに穴のあいた内管でふたをした混成雷管で,導火線を挿入して口じめをして使用する。管体の材質は銅,アルミニウム,鉄である。…
…爆薬には一次爆薬と二次爆薬がある。前者は打撃,摩擦,加熱などによって確実に起爆される物質で,起爆薬とも呼ばれる。後者は起爆薬または伝爆薬などの助けを借りて,かなりの量のエネルギーを集中的に与えることで初めて確実に爆発する物質で,爆破作業を目的とする爆破薬blasting explosiveや,砲弾などに装てんして炸裂させるための炸薬bursting explosiveとして用いられる。…
※「起爆薬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新