化学辞典 第2版 「ナフタセン」の解説
ナフタセン
ナフタセン
naphthacene
benzo[b]anthracene.C18H12(228.29).テトラセンともいう.コールタールのアントラセン留分中に少量含まれる.ナフタレンに無水フタル酸をフリーデル-クラフツ反応させて2-(2-アントリルカルボニル)安息香酸にし,ついで閉環,さらに水素化脱水すると得られる.橙黄色の結晶.融点357 ℃.濃硫酸に溶けて緑色を呈する.UV(エタノール)λmax 280,420,450,475 nm(log ε 5.4,3.7,4.0,4.1).アントラセンよりも反応性に富み,光伝導性や常磁性を示す.[CAS 92-24-0]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報