普及版 字通 「テン・ふさぐ・みる」の読み・字形・画数・意味
12画
[字訓] ふさぐ・みる
[説文解字]
[字形] 会意
四工に従う。工は左・巫などの字に含まれているもので、工形の呪器。これを重ねて要所を塞ぎ、呪禁とする意で、塞の初形はに従う。死者の衣襟に呪禁としてを加える形は展で、また塡塞(てんそく)の意がある。〔説文〕五上に「極巧、之れをるなり」というが、文義が明らかでない。に従う字によって、その形義を考えるべきである。
[訓義]
1. ふさぐ、ふせぐ、邪気をふせぐ。
2. みる、あきらかにみる。
[部首]
〔説文〕〔玉〕に塞をこの部に属する。また〔説文〕に展声として(てん)・展を録し、八上を「丹(たんこく)(あかいちりめん)の衣なり」、展八上を「轉ずるなり」と訓するが、は生者、展は死者にを施している形である。ともに呪具の工を塡塞するもので、神が隠れることを隱(隠)、神の所在を求めることを(尋)という。は左右を重ねた字形で、左右とはその尋ねるときのさまをいう。塞・展・襄に従う字は、みなの形を含む。
[語系]
tyen、tin、展tianは声近く、・展はともに衣中にを塡塞する形。塡dyenは〔説文〕十三下に「塞ぐなり」とあり、死者を塡塞して、その邪霊を防ぐ意。すべて一系の語である。
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報