日本大百科全書(ニッポニカ) 「ディ・ビットリオ」の意味・わかりやすい解説
ディ・ビットリオ
でぃびっとりお
Giuseppe Di Vittorio
(1892―1957)
イタリアの政治家、労働運動指導者。南部の極貧の日雇農の家に生まれ、1912年に労働会議所の指導者になり、1921年に社会党代議士になった。1924年に社会党から共産党に移り、農民部に属した。1925年に国防特別裁判所で10年の刑を欠席のまま宣告されたが、フランスに亡命し、国際労働組合連盟でイタリア労働総同盟を代表した。国際旅団の政治顧問としてスペイン内戦に参加。第二次世界大戦中イタリアに帰国し逮捕されたが、1943年7月25日以後解放され、労働組合再建の立役者になった。1949年に世界労働組合連盟の議長となり、労働者階級の統一のために闘った。共産党中央委員も務めた。
[重岡保郎]
[参照項目] |