日本大百科全書(ニッポニカ) 「デューベリー」の意味・わかりやすい解説
デューベリー
でゅーべりー
dewberry
[学] Rubus
バラ科(APG分類:バラ科)キイチゴ属の小果樹の一群。ラズベリーraspberry、ブラックベリーblack berryとともにブランブルbramblesと総称されるが、いずれも多くの種子があり、しかも雑種性が高く、分類は紛らわしい。ビロサス種R. villosus Ait.、トリビアリス種R. trivialis Michx.、ビティフォリウス種R. vitifolius Cham. et Schlecht.などを主体とする。茎は細く、地をはう。花は花房にまばらにつき、中心の花から開花する。果実は集合果で、晩夏から秋に黒く熟し、花托(かたく)からは離れにくい。甘酸っぱく、生食(せいしょく)、パイなどに利用する。アメリカのミシガン州、ニューヨーク州などで多く栽培され、日本では中部地方以西のやや暖かい所が適地とされる。
[飯塚宗夫 2020年1月21日]