ブラックベリー(その他表記)blackberry

翻訳|blackberry

デジタル大辞泉 「ブラックベリー」の意味・読み・例文・類語

ブラックベリー(blackberry)

バラ科キイチゴ属の低木。ラズベリーに似るが、実は黒色で酸味があり、生食のほかジャムや果実酒に用いる。ヨーロッパ丘陵地や林下にみられ、栽培もされる。
(BlackBerry)カナダのブラックベリー(旧リサーチインモーション)社が開発したスマートホン。音声通話以外に、インターネット接続、スケジュール管理、メモ帳などの機能があり、Wi-FiGPSQWERTY配列のキーボードをもつモデルがある。2000年代中頃から米国ビジネスパーソンを中心に普及。

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精選版 日本国語大辞典 「ブラックベリー」の意味・読み・例文・類語

ブラック‐ベリー

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] blackberry ) バラ科キイチゴ属の果樹。枝は直立する。果実は花托から分離せず、熟して黒色となり一般に酸味が強い。広く世界で栽培。日本では、東北・中部などで栽培される。ニグロバックス種やアレゲニエンシス種がある。

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改訂新版 世界大百科事典 「ブラックベリー」の意味・わかりやすい解説

ブラックベリー
blackberry

バラ科の栽培キイチゴ類果樹の一群で北アメリカ,ヨーロッパ原産。同類のラズベリーより温暖地に分布し,北アメリカ西海岸に主産地がある。変異に富み,つる性,直立性,また従来デューベリーと呼ばれた匍匐(ほふく)性大果種も含まれる。ブラックベリーは北アメリカに産するRubus allegheniensis PorterやR.argutus Link.またR.ursinus Cham et Schlecht.その他の種から交雑育成されたものである。いわゆる雑種ブラックベリーの中には,ラズベリーとの雑種であるローガンベリーボイセンベリーや,ヤングベリー,マリオンベリーも含められる。野バラに似た白またはピンクの花が咲き,房状の黒色ないし暗赤色の果実が熟する。直立性のものは吸枝や根挿しでふやし,剪定(せんてい)をする。つる性のものはつるで取木をして棚作りにする。枝に目だつとげがあるが,とげなし品種もできている。暖地での熟果はまろやかで甘く生食に適するが,ローガンベリー,ボイセンベリー,とげなし品種はジャムやシロップ漬に加工して風味をいかしている。おもな品種はダロウ(直立),スムーズステム(つる性とげなし),オーラリー(つる性)など。日本には本来野生種はない。
キイチゴ
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ブラックベリー」の意味・わかりやすい解説

ブラックベリー(植物)
ぶらっくべりー
blackberry

バラ科(APG分類:バラ科)キイチゴ類の一群。アジア、ヨーロッパ、アフリカ、南北アメリカなどに広く分布し、多数の種がある。これらは基本的にはヨーロッパ群、アメリカ東部地方群およびアメリカ西部地方群の3群からなり、最近の品種はこれらから合成されている。茎条は直立するか、あるいは地上をはい広がる。花は総状または散房花序につき、基部から先端に向かって順次開く。果実は集合果で、花托(かたく)は果実に付着して花盤から分離する。日本のベニバナイチゴカジイチゴなどこれに属するが、栽培品種はアメリカ原産のハイブッシュベリーRubus allegheniensis Porter、トールベリーR. argutus Linkなどに属する品種が多く、果実は6~7グラム、果色は黒が多い。一般に酸味が強く、パイなどに用いる。日本では東北地方の一部や中部地方で栽培できる。

[飯塚宗夫 2020年1月21日]



ブラックベリー(電子機器)
ぶらっくべりー
BlackBerry

カナダのリサーチ・イン・モーション社(RIM)が1999年に開発したスマートフォン。大半の機種がパソコンと同じQWERTY(クワーティー)配列の文字キーボードを搭載しており、企業の情報システムとの親和性が高いことなどから、企業ユーザーが多い。

 既存の電子メールサーバーグループウェアなどの個人情報管理ツールにアクセスすることで、モバイル環境でも企業内と同じような情報を扱うことができる。アメリカのオバマ大統領が使っていたこともあり注目を集めた。本来はスマートフォンだけでなく、既存の企業ネットワークとのワイヤレスアクセスを実現するサーバーソフトウェア、スマートフォン用のアプリケーションの開発や管理のためのツールやサービス、各種サポートなども含めたソリューションとして提供される。

 なお、携帯多機能電話端末としてのブラックベリーについては、iPhone(アイフォーン)などタッチパネルを使った入力方式の機種にシェアを奪われ、2016年9月に自社開発・製造の中止が発表された。

[編集部 2017年9月19日]

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知恵蔵 「ブラックベリー」の解説

ブラックベリー

カナダのResearch In Motion(RIM)社が開発したビジネス向けスマートフォン。欧米ではビジネスマンに利用者が多く、2009年米国大統領に就任したオバマ氏が愛用していることでも知られる。2009年1月現在、国内ではNTTドコモがBlackBerry 8707hを販売しているほか、2月には最新モデルBlackBerry Bold(ボールド)も発売予定である。
8707hやBoldは、横長の画面の下に文字入力用の小さなキーボードが付いた端末形状。キーボード部のスライドや折りたたみの機能はない。小さいながらもパソコンと同じQWERTY配列の文字キーボードがあるため、電子メールを多用するビジネスマンに受け入れられた。独自のOS(基本ソフト)上に、ウェブブラウザー、電子メールソフト、インスタントメッセンジャー、カレンダー(予定表)など各種のソフトを搭載している。
音声通話やSMS(ショートメッセージサービス)等の通信キャリアの回線内で完結する基本サービスを除き、インターネットを利用する機能を使うには、個人・中小企業向けのブラックベリーインターネットサービス(BIS)もしくは企業向けのブラックベリーエンタープライズソリューション(BES)の利用が必要となる。国内ではNTTドコモがFOMAサービスの付加機能としてBISとBESを提供している。
RIMが開発したサーバープログラムを企業内に導入することで、BES経由での通信によって、企業内の情報システム(MicrosoftのExchangeやIBMのLotus Notes/Domino等)にセキュリティーを保ってアクセスし、情報を同期することが可能になっている。

(斎藤幾郎 ライター / 2009年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

ASCII.jpデジタル用語辞典 「ブラックベリー」の解説

ブラックベリー

カナダのリサーチ・イン・モーション社が開発したスマートフォン。キーボードを搭載し、電子メール、Web閲覧、スケジュールやアドレス帳の管理、通話、インスタントメッセージ、オフィス文書の閲覧などが可能。会社メールを暗号化して安全に転送できることと、メールを即時着信するプッシュ型の電子メールを採用し、すぐに連絡が取れることから、ビジネス用のメール端末として人気が高い。日本では、NTTドコモが販売している。

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百科事典マイペディア 「ブラックベリー」の意味・わかりやすい解説

ブラックベリー

北米原産のバラ科の小低木。キイチゴの一種。花托の上に小粒の果実が房のように集まってつき,黒色に熟す。野生のほか栽培もされる。味は濃厚で,生食するほか,ジャム,ゼリーなどにする。

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栄養・生化学辞典 「ブラックベリー」の解説

ブラックベリー

 [Rubus allegheniensis].バラ目バラ科キイチゴ属のつる性低木の果実で,キイチゴの一種.食用にする.

出典 朝倉書店栄養・生化学辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のブラックベリーの言及

【ベリー】より

…以下におもなものをあげる。(1)キイチゴ類 バラ科キイチゴ属Rubusの植物で,ラズベリーとブラックベリーに大別される。ラズベリーは冷涼地に適し,風味のよい赤実種が好まれ,北ヨーロッパ,北アメリカで多く栽培され,黒・紫実種は北アメリカのやや暖地寄りに栽培される。…

※「ブラックベリー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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