普及版 字通 の解説
15画
[字訓] わく・あがる・おくる
[説文解字]
[字形] 形声
声符は(よう)。に・(謄)(とう)の声がある。は盤中のものを捧げて(おく)る意。〔説文〕十一上に「水、超涌するなり」とあって、水がわき上がることをいう。〔詩、小雅、十月之交〕「百川沸(ふつとう)す」を、〔玉〕に引いて「沸」に作る。水が盤中にゆれ動くことから、わき上がる水勢をいう字となったのであろう。
[訓義]
1. わく、わきあがる、水がわきあがる。
2. おくる、とどける。
3. むなしい。
[古辞書の訓]
〔名義抄〕 ツタフ 〔字鏡集〕 ツタフ・ナメル・ワキアガル・ノブ
[声系]
(藤)は声の字であるが、〔説文〕未収。「ふじかずら」はまといながら上がるもので、の声義をうける。
[語系]
・・・(騰)・dngは同声。みな、めぐりながら上がる姿勢のものをいう。(とう)はまとい緘(とじ)ること、(とう)は蛇、は(つた)の類の総称に用いる。上に登ることを登tngといい、陟tikという。
[熟語]
口▶・宏▶・室▶・六▶
[下接語]
沸
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報