日本大百科全書(ニッポニカ) 「とかげ座BL型天体」の意味・わかりやすい解説
とかげ座BL型天体
とかげざびーえるがたてんたい
大きな光度変化を示す活動銀河核の一種。可視光での観測では星のように見え、かつ変光していたので、最初は変光星の命名規則に基づいて、とかげ座BL星と名づけられた。その後、銀河系外の変光する電波源であることがわかり、いまでは活動銀河核の一種と考えられている。同様の天体が複数みつかっており、そのため、この種の天体は、とかげ座BL型天体と総称されることになった。その特徴は非常に激しい変光であり、強い偏光が観測されるが、輝線は目だたない。活動銀河核の統一モデルでは、活動銀河核のさまざまな形態は観測者の見る方向によるとされ、とかげ座BL型天体は活動銀河核から放出される宇宙ジェットを真正面から見ているのではないかと考えられている。
[編集部 2022年12月12日]