日本大百科全書(ニッポニカ) 「トライデント火山」の意味・わかりやすい解説
トライデント火山
とらいでんとかざん
Trident Volcano
アメリカ合衆国、アラスカ州南部にあるおもに安山岩の成層火山。標高1864メートルの活火山。北東隣のカトマイ火山など複数の火山と群をなし、カトマイ火山の1912年の大爆発(噴出物総量約21立方キロメートル)の翌年の、有史以後最初の噴火を皮切りに、75年までに十数回も爆発型噴火を繰り返した。1953年には南西斜面で噴火がおこり、新たな火口から1954、57、58、59~60年と噴火を繰り返した。この間、噴煙は1万2000メートルの高空に噴き上げられ、5平方キロメートルの面積を覆う高さ300メートルの溶岩円頂丘(溶岩ドーム)と溶岩流が出現した。1918年指定のカトマイ国定記念物公園内にある。
[諏訪 彰・中田節也]
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