トラオレ(英語表記)Traoré, Moussa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「トラオレ」の意味・わかりやすい解説

トラオレ
Traoré, Moussa

[生]1936.9.25. フランス領スーダンカエス
[没]2020.9.15. マリ,バマコ
マリの軍人,政治家。22年以上にわたってマリを統治した。フランス陸軍に入隊し,フランスの士官学校を卒業。1960年マリの独立に伴い帰国し,国軍の創設に尽力した。1964年陸軍中尉。1968年11月,国家解放軍事委員会の指導者として,クーデターでモディボ・ケイタ大統領を追放し全権掌握。同年 12月国家元首に就任した。翌 1969年9月には首相も兼任。1978年国防大臣,内務大臣,国家保安局長を兼務。民政移管のための 1979年6月の大統領選挙で当選し,マリ人民民主同盟 UDPMの一党体制を確立したが,1990年代に入って民主化要求が強まるなか,1991年3月の軍事クーデターで逮捕・投獄された。1993年に死刑判決を受けたが,その後無期懲役に減刑され,2002年に恩赦が与えられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android