日本大百科全書(ニッポニカ) 「トラキチラン」の意味・わかりやすい解説 トラキチランとらきちらん / 虎吉蘭ghost orchid[学] Epipogium aphyllum Swartz. ラン科(APG分類:ラン科)の多年草。腐生ランの一種で、葉緑素はない。根茎はサンゴ状に分枝する。茎は淡褐色で、高さ10~20センチメートル。8~10月、淡紅色花を数個開く。子房はねじれず、唇弁と距(きょ)が上になる。唇弁上の赤い突起が目だつ。中部地方の針葉樹林下にまれに生え、アジア、ヨーロッパに広く分布する。名は、日本における最初の発見者、神山虎吉(とらきち)にちなむ。[井上 健 2019年5月21日] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例