トランスレーティング

ASCII.jpデジタル用語辞典 「トランスレーティング」の解説

トランスレーティング

データファイル圧縮・符号化形式(エンコード)を変更せずに、ビットレートだけを変更すること。特に映像のビットレート変換を指す場合が多い。ビットレートは1秒間あたりのデータ量を示し、映像ファイルでは表示解像度が高い/フレームレートが高いほど、また画面あたりの圧縮率が低い=画質が高いほどデータ量が増え、ビットレートは上がる。一般にトランスレートを行なうケースとしては、CD-R/RWDVD-R/RW/RAMなどの記録メディア1枚に収まりきらない動画ファイルを、ファイル分割することなくファイルサイズを縮小することが多い。なお、ビットレートを変更するほかに、1秒当たりのコマ数を間引くことでファイルサイズを縮小するトランスレートの手法もある。この場合は、1画面の画質には変化がないものの、素早い動きの早いシーンでは動きがぎこちなく見える場合がある。トランスレートもトランスコードと同様に、パソコンで実行する場合にはCPUが演算処理を行なうが、カナダATIテクノロジーズ社や米NVIDIA社のGPU(グラフィックスプロセッシングユニット、いわゆるグラフィックスチップ)ではCPUに代わって演算処理する機能が備わっている。また、ビデオキャプチャーカード/ビデオキャプチャーユニットによっては、搭載エンコードチップがトランスレートの演算処理を行なうものもある。ちなみに、表示解像度の変更を含めてエンコード形式の変更を伴う動画ファイルの変換処理は、“トランスコード"と呼んで区別される。

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