圧縮率(読み)アッシュクリツ

デジタル大辞泉 「圧縮率」の意味・読み・例文・類語

あっしゅく‐りつ【圧縮率】

物体に及ぼされる圧力変化したときの、体積変化の割合気体圧縮率は、固体の圧縮率よりはるかに大きい。
コンピューターファイル圧縮した際の、圧縮する前と圧縮した後のデータ容量の比率

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精選版 日本国語大辞典 「圧縮率」の意味・読み・例文・類語

あっしゅく‐りつ【圧縮率】

  1. 〘 名詞 〙 弾性体一定の圧力を加えた時の、体積減少の割合と、圧力との比の比例定数。この値の大きい物質は圧縮させやすい。体積弾性率逆数

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「圧縮率」の意味・わかりやすい解説

圧縮率
あっしゅくりつ

物体に四方八方から一様に圧力を加えると、その体積が減少する。この性質を圧縮性といい、圧縮による物質の体積変化のしやすさを圧縮率で表す。すなわち、体積vの物体に圧力pを加えたとき、体積がΔvだけ減少するとすれば、圧縮率βは、
  β=Δv/v・p
によって表される。

 また圧縮率の逆数(v・p/Δv)を体積弾性率という。体積弾性率は弾性率の1種類である。物体を熱を通さない壁で囲んで圧縮すると、通常、物体の温度は上昇する。たとえば自転車ポンプで中の空気を圧縮すると温度が高くなる。このときの圧縮率を断熱圧縮率という。これに対し物体と周りとの熱の伝達をよくし、温度が一定に保たれるよう圧縮したときの圧縮率を等温圧縮率という。一般に等温圧縮率は断熱圧縮率より大きい。物質中を音波が伝わるのは物質が圧縮性をもっているためで、このときの圧縮率は断熱圧縮率である。

[和田八三久]

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化学辞典 第2版 「圧縮率」の解説

圧縮率
アッシュクリツ
compressibility

圧力pdpだけ増加したときに,物体の体積VdVだけ減少したとする.この変化のもとの体積に対する割合

κ = V -1(dv/dp)
を圧縮率という.圧力変化が等温過程で起こるときは等温圧縮率 κT断熱過程で起こるときは断熱圧縮率 κS という.

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「圧縮率」の意味・わかりやすい解説

圧縮率
あっしゅくりつ
compressibility

物体が圧縮される難易程度を表わす数。圧縮率が大きいほど物体は圧縮されやすい。気体の圧縮率は液体や固体の圧縮率よりはるかに大きい。物体に働く圧力が Δp だけ増すとき,その体積 VΔV だけ減少するならば,圧縮率は κ=-(ΔV/V)/Δp で定義される。これは体積弾性率の逆数である。流体中を縦波 (たとえば音) が伝わる速さは圧縮率の平方根 √κ に反比例する。

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カメラマン写真用語辞典 「圧縮率」の解説

圧縮率

 画像ファイルなどデータ量の多いファイルをコンパクトなサイズにすることを圧縮するといい、その圧縮をどれくらい強くするかが圧縮率。 JPEG では圧縮率を高くするほどファイルサイズを小さくすることができるが、一方、画質は圧縮率が高くなるほど劣化してしまう。

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改訂新版 世界大百科事典 「圧縮率」の意味・わかりやすい解説

圧縮率 (あっしゅくりつ)

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「圧縮率」の解説

圧縮率

あるファイルの圧縮前と圧縮後のファイルサイズの差を比率で表したもの。一般に、圧縮率が高いと相対的にファイルサイズは小さくなる。

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栄養・生化学辞典 「圧縮率」の解説

圧縮率

 圧縮しやすさを表す指標で,体積弾性率の逆数.

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世界大百科事典(旧版)内の圧縮率の言及

【体積弾性率】より

…体積弾性率が大きいほど,その物質はかたい。体積弾性率の逆数κ=1/Kを圧縮率compressibilityと呼ぶ。-⊿V/V=κpからわかるように,圧縮率は圧力を加えたときの体積の変化のしやすさを与える係数である。…

※「圧縮率」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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