20世紀西洋人名事典 の解説
トーマス・ハックル ウェラー
Thomas Huckle Weller
1915.6.15 -
米国のウィルス学者。
ハーバード大学教授,小児中央病院伝染病研究所副書長,米国陸軍疫病委員会寄生虫病部門委員長。
ミシガン州アンナーバー生まれ。
1932年、ミシガン大学に入学し、魚類の寄生虫を研究していたが、’36年にハーバード大学医学部に入り、回転試験管法の組織培養でウィルスの培養を試みているエンダーズに師事する。’47年に小児中央病院伝染病研究所の設立に参加した。1954年に小児麻痺ウィルスの組織培養法を完成し、ワクチン製造を可能にした業績により、ノーベル生理学・医学賞をエンダーズらとともに受賞した。ほかにも巨大封入体疾患のウィルスの発見、トキソプラズマ・ゴンジの組織培養の可能性を示すなどの業績がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀西洋人名事典」(1995年刊)20世紀西洋人名事典について 情報