ドイツ・キリスト者(読み)ドイツ・キリストしゃ(英語表記)Deutsche Christen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ドイツ・キリスト者」の意味・わかりやすい解説

ドイツ・キリスト者
ドイツ・キリストしゃ
Deutsche Christen

A.ヒトラー台頭とともにキリスト教ナチズムと結合し,第三帝国の精神的支柱としようとした主としてドイツ・ルター派の人々。ルターの宗教改革をドイツ化としてとらえ,その徹底としてキリスト教から,旧約聖書,パウロ書簡,アウグスチヌスの原罪説などユダヤ的,非ゲルマン的要素を排除した。 1932年彼らの信仰運動が結成され,33年大部分の領邦教会が統合して帝国教会創設,L.ミュラーを帝国監督に選出した。これに対して,M.ニーメラーらが 34年5月に第1回の告白教会の全国会議を開き,バルメン宣言採択。ヒトラー体制の終焉まで抵抗運動を展開した。

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