バルメン宣言(読み)バルメンせんげん(英語表記)Barmen theologische Erklärung

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バルメン宣言」の意味・わかりやすい解説

バルメン宣言
バルメンせんげん
Barmen theologische Erklärung

1934年5月 29~30日,ルールのバルメンにおけるドイツ福音主義教会の第1回信仰告白教会会議で採用された宣言。正式には「ドイツ福音主義教会の現状に対する神学的宣言」。 33年以後のナチ政権下の教会の全体主義化に追従したドイツ・キリスト者に対し抵抗表明宗教改革の諸信条に基づいて告白したもの。 K.バルト草案により,6ヵ条から成る。自然神学による神認識を否定し,キリストの王権,教会の秩序の独自性,政治的支配からの教会の独立を主張,教会と国家の使命について述べ,専制政治に反対した内容である。その後,この宣言に基づいて,ヒトラーに抵抗する告白教会の全国組織がつくられた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カスハラ

カスタマー(顧客)とハラスメント(嫌がらせ)を組み合わせた造語「カスタマーハラスメント」の略称。顧客や取引先が過剰な要求をしたり、商品やサービスに不当な言いがかりを付けたりする悪質な行為を指す。従業...

カスハラの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android