日本大百科全書(ニッポニカ) 「ドイツ祖国党」の意味・わかりやすい解説 ドイツ祖国党どいつそこくとうDeutsche Vaterlandspartei ドイツ語 第一次世界大戦中のドイツ主戦派の大衆組織。1917年7月の帝国議会多数派による和解の講和を求める決議に反対して、9月カップらが元海相ティルピッツらを擁して、挙国体制の維持、ドイツの勝利による平和達成を唱えて設立した。党の名をもつが、政党ではなく、愛国的勢力の結集を目ざす運動を自称した。軍部や政府、国民自由党、保守党、経済界、国粋派団体から支援を受け、会員も200万を超えた。その活動は、大規模な併合要求などの戦争目的運動、戦意高揚運動がほとんどで、半官的な宣伝組織の性格をもっていた。[木村靖二] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例