ニノコシ(読み)にのこし

日本歴史地名大系 「ニノコシ」の解説

ニノコシ
にのこし

アイヌ語に由来する地名。天保郷帳には「ミツイシ持場」のうち「ニノコシ」とみえ、当地一帯は近代に入り姨布おばふ村に包含された。仮名表記は「ニノコシ」が多いが(「東行漫筆」、玉虫「入北記」、「蝦夷日誌」一編など)、「ニヌグシ」(木村「蝦夷日記」)、「ニノイクシ」(谷「蝦夷紀行」)もあり、漢字表記は「仁野越」(野作東部日記)がみられる。谷「蝦夷紀行」に「浜通りにニノイクシ、夷村よりミツイシ旅館に至りて宿す」(寛政一一年五月二八日条)とある。「蝦夷日誌」(一編)には「ニノコシ」に「夷人小屋」があり、越えて「ホンニノコシ」に至るとあり、当地に隣接して「ホンニノコシ」があったことがわかる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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