ニベルネ運河(読み)ニベルネうんが(その他表記)Canal du Nivernais

改訂新版 世界大百科事典 「ニベルネ運河」の意味・わかりやすい解説

ニベルネ運河 (ニベルネうんが)
Canal du Nivernais

フランス中央部に位置し,セーヌの支流ヨンヌ川とロアール川を結ぶ運河。ルイ13世の時代に計画されたが,実際に建設されたのは1784年から1842年にかけてで,ヨンヌ川沿岸のオーセールからロアール川沿岸のドゥシーズまで全長174.5kmにおよぶ。分水界である丘陵地帯を通過する区間は,標高265mで,オーセールとは162m,ドゥシーズとは66mの高度差がある。このため両側を合わせて,水門の数は116にのぼる。従来,木材・建築資材の運搬に主として用いられてきたが,水路の老朽化,水門数の多さ,水深の不十分さに加えて,人口希薄な農村地域にあることから,近年ではその重要性が著しく低下している。とくに中央の丘陵地帯の区間は,現在では物資の運搬にほとんど用いられていない。丘陵部には,運河への水供給を目的として四つの貯水池が整備されているが,最も広いボー池(2km2)をはじめ,これらの水面および水路は,おもにレクリエーションに利用される。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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