ニャキュサ族(読み)ニャキュサぞく(英語表記)Nyakyusa

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ニャキュサ族」の意味・わかりやすい解説

ニャキュサ族
ニャキュサぞく
Nyakyusa

主としてタンザニアマラウイ湖の北に住むバンツー語系の一民族。マラウイ領内に住む人々はンゴンデ族と呼ばれる。人口約 140万と推定される。バナナを主とし雑穀を雛壇耕作する定住農耕民であるが,牛牧を伴い,牛は価値の中心となっている。近年換金作物としてコーヒー,稲を栽培し,賃労働にも従事する。かつては中央集権的な政治機構をもたず,自律自給的な多数の首長国に分れていた。氏族制度はなく,相続は同父母兄弟間でなされ,彼らが死に絶えたのちには長兄の息子が継承した。首長国は,同世代の男とその妻子から成る独特の平等な年齢組村落によって構成されていた。 11~13歳になると少年たちは家を離れ,村落をつくり,一生共住する。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android