妻子(読み)サイシ

デジタル大辞泉 「妻子」の意味・読み・例文・類語

さい‐し【妻子】

妻と子。つまこ。「妻子を養う」
妻。妻女
「若き―の思ひわびぬべきにより」〈若紫
[類語]家族一家家内家人うちの人肉親親子親兄弟骨肉血肉けつにく身内身寄り係累家累家眷かけん一家眷属いっかけんぞく妻子眷属さいしけんぞく一族ファミリー家庭

め‐こ【妻子】

妻と子。さいし
「―見ればめぐしうつくし」〈・八〇〇〉
妻。
あめの下にはわが―にすべき人なし」〈宇津保嵯峨院

つま‐こ【妻子】

妻と子。さいし

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精選版 日本国語大辞典 「妻子」の意味・読み・例文・類語

め‐こ【妻子・女子】

  1. 〘 名詞 〙
  2. [ 一 ] ( 妻子 )
    1. 妻と子。さいし。
      1. [初出の実例]「故(かれ)天稚彦の親(ちちはは)(うからやから)妻子(メコ)(みな)(をも)はく」(出典:日本書紀(720)神代下(寛文版訓))
    2. ( 「こ」は接尾語 ) 妻。
      1. [初出の実例]「天の下には我がめこにすべき人なし」(出典:宇津保物語(970‐999頃)嵯峨院)
  3. [ 二 ] ( 女子 )
    1. 女と子ども。おんなこども。
      1. [初出の実例]「何の働も成まじきとて、女子(メコ)をつれてにぐるを本にせよといふて」(出典:甲陽軍鑑(17C初)品三)
    2. 女の子ども。
      1. [初出の実例]「すべてこの頃のことには、さべき人のめこ皆宮仕に出ではてぬ」(出典:栄花物語(1028‐92頃)つぼみ花)
    3. 女性。女子(じょし)
      1. [初出の実例]「女子(メコ)若子(じゃくし)も出る。女子(メコ)は女、若子は若い子と書くから本来老若男女と云って貰い度い」(出典:落語浮世話(1893)〈三代目三遊亭円遊〉)

さい‐し【妻子】

  1. 〘 名詞 〙 妻と子。妻児。つまこ。また、単に妻をいう。
    1. [初出の実例]「檀越子孫、惣摂田畝、専養妻子、不衆僧」(出典:続日本紀‐霊亀二年(716)五月庚寅)
    2. 「老いたる親、ちひさきさいしの泣き悲しぶを見給はふるなん」(出典:宇津保物語(970‐999頃)沖つ白浪)
    3. 「国内游手収編行、兵無妻子」(出典:山陽詩鈔(1833)三・仏郎王歌)
    4. [その他の文献]〔詩経‐小雅・常棣〕

つま‐こ【妻子】

  1. 〘 名詞 〙 妻と子。めこ。さいし。
    1. [初出の実例]「況や、つかへて罪をつくり、妻子(ツマコ)の故に身をほろぼすにつけても」(出典:発心集(1216頃か)四)

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普及版 字通 「妻子」の読み・字形・画数・意味

【妻子】さいし

妻と子。宋・軾〔初めて子由(轍)に別る〕詩 妻子は亦た細事 は固(もと)より名 會(かなら)ず須(すべか)らく白髮をふべし 復(ま)た(くわうせい)(薬草の名、なるこゆり。あまどころ。仙人服食するところという)を用ひず

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