ヌエボレオン州(読み)ヌエボレオン(その他表記)Nuevo León

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヌエボレオン州」の意味・わかりやすい解説

ヌエボレオン〔州〕
ヌエボレオン
Nuevo León

メキシコ北東部内陸の州。州都モンテレイ。州の南部から北西部にかけては東マドレ山脈が連なり,平均標高約 1500mの山地となっているが,北東に向って次第に低くなり,リオグランデ (ブラボデルノルテ川) 沿岸の沖積平野となり,北端部で同川をへだててアメリカ合衆国テキサス州と相対する。北部山麓部から平野にかけては暑く乾燥した気候であるが,山地は比較的温和で雨も多くなる。農業が盛んで,ワタ,柑橘類,サトウキビ,穀物 (トウモロコシ,コムギ) ,野菜などが栽培され,合衆国と共同でリオグランデに建設されたファルコン・ダムによる灌漑農業も発達している。ウシヒツジ牧畜も盛ん。しかし州の最も重要な産業は工業で,鉱物資源は乏しいが,西隣のコアウイラ州からの石炭を利用して,モンテレイを中心に製鉄製鋼,製錬,自動車などの重工業が立地するのをはじめ,繊維工業,ビール醸造業なども発達し,メキシコにおける重要な工業地帯の一つとなっている。リオグランデにのぞむテキサス州のラレードからメキシコ湾岸のタンピコを経てメキシコ市へ通じる鉄道が州内を南北に通る。面積6万 4924km2。人口 308万 6466 (1990推計) 。

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