モンテレイ(その他表記)Monterrey

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「モンテレイ」の意味・わかりやすい解説

モンテレイ
Monterrey

メキシコ北東部,ヌエボレオン州州都。東マドレ山脈北部東斜面,標高約 540mの地にあり,リオグランデ (ブラボデルノルテ川) 支流のサンタカタリナ川の氾濫原に位置する。 1579年スペイン人によって建設されたが,洪水やインディオとの抗争,また鉱産物がなく首都からも遠かったことなどから,19世紀末までは寒村にすぎなかった。しかし 1882年国境の町,アメリカ合衆国テキサス州のラレードと鉄道で結ばれ,また州の立法措置により投資優遇政策がとられた結果,大規模な製錬工場や各種重工業が進出し,急速に発展。さらに 1930年代には幹線道路も通じて市の発展を促進,メキシコ第3の都市に成長した。現在西のコアウイラ州からの石炭や鉱石,リオグランデのファルコン・ダムの電力,メキシコ湾岸からパイプラインで送られる石油,天然ガスなどを用いて,製鉄,石油精製,電機工業などメキシコ有数の近代的な重工業都市として繁栄するほか,加工業や各種軽工業も発達し,ビール,たばこ,陶器,ガラス,繊維,セメント,プラスチックなどが生産される。また市の北と東に広がる乾燥した山麓地帯では灌漑農業も盛ん。市内にはヌエボレオン自治大学 (1933) ,モンテレイ工科大学 (43) ,ラバスティダ大学 (47) などの高等教育機関がある。人口 106万 4197 (1990推計) 。

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