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ネオメンデリズム(その他表記)Neo-Mendelism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネオメンデリズム」の意味・わかりやすい解説

ネオメンデリズム
Neo-Mendelism

メンデル遺伝法則を拡張,修正した遺伝法則をいう。現在の遺伝学はメンデルの法則に基づいて説明されているが,細胞質遺伝接木 (つぎき) 雑種,易変遺伝子などは古典的な単純なメンデリズムによっては十分に説明されず,非メンデル性遺伝と呼ばれるものもある。そこで,統計的処理のみによる従来の変異遺伝学あるいは形質遺伝学に対して,遺伝子と形質発現の中間過程を研究する生理遺伝学,放射線遺伝学,実験遺伝学,生化学遺伝学が開拓されてきた。これらは遺伝子や染色体を認めたうえで,遺伝子から形質への発現段階での諸種の修飾要因や,形質発現の場としての細胞質の役割や,核以外の遺伝要素を考えに入れて,メンデリズムを補足し修正するものである。なお,こうした遺伝法則に基づく進化観,すなわちネオダーウィニズムの遺伝理論の側面を,ネオメンデリズムと呼ぶこともある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

関連語 接木 雑種

世界大百科事典(旧版)内のネオメンデリズムの言及

【ダーウィニズム】より

…現在ではおもにこの意味で用いられる。進化研究のこの歩みは同時に生物学の諸分野の遺伝学を中心においた総合でもあるので,その道を進む研究者たちは総合学派と呼ばれ,その基本的な学問傾向はネオ・メンデリズムneo‐Mendelismと称されることもあるが,ネオ・ダーウィニズムと結局は同義になる。なお自然淘汰ないし生存競争の観念を社会の問題に適用した考えかたは社会ダーウィニズムと呼ばれる。…

※「ネオメンデリズム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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