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…ラマルク説,定向進化説,隔離説などである。19世紀末年に近づくころより,A.ワイスマンによるネオ・ダーウィニズムが普及し,自然淘汰の万能が主張されたが,それは生殖による遺伝質の混合を淘汰の素材であるとし,遺伝質そのものは不変的であるとするものであった。そして前世紀末よりの遺伝学の発展も,生物の性質の不変性の面を強く印象づけ,そのため20世紀初年には進化の不可知論的時代とよばれる様相もあらわれた。…
…これについては過去1世紀,ダーウィンを源流とする理論が支配的であった。《種の起原》におけるダーウィン説は,遺伝の理論などが不明であっただけに,かえって幅の広い含みをもっていたが,20世紀に入ってからは,突然変異や集団遺伝学(R.A.フィッシャー《自然淘汰の数学的理論》1930)によって整理,補強されたネオ・ダーウィニズム,すなわち総合学説が主流を占め続けた。分子生物学の時代になって,タンパク質のアミノ酸配列および核酸のヌクレオチド配列を比較するいわゆる分子進化の研究も在来のデータを補って,点突然変異・淘汰の理論をいっそう補強した。…
…ダーウィンは進化を緩やかで連続的なものと見ており,そうした漸進的進化観をさすのである。 ところで1870年代よりA.ワイスマンは遺伝についてのダーウィンの見解を修正して獲得形質の遺伝を絶対的に否定し,その観念をもとに自然淘汰説を一本化したネオ・ダーウィニズムneo‐Darwinism(新ダーウィン説)を唱えた。かれにより〈自然淘汰の万能〉の語も用いられた。…
※「ネオダーウィニズム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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