最新 地学事典 「ハインリッヒイベント」の解説
ハインリッヒイベント
Heinrich event
最終氷期に約5,000~7,000年周期で繰り返し引き起こされたローレンタイド氷床の部分崩壊とそれと同調した寒冷イベント。氷床の拡大により氷床底の状態が変化することで崩壊を起こすと考えられている。それにより大規模に氷山の流出が起こり,極前線付近で融解することで淡水が供給されるとともに,IRDを海底にもたらす。通常は有孔虫しか堆積しない外洋の海底にカナダ楯状地起源の礫が堆積しており,それらが広範囲に分布することが確認され,熱塩大循環の弱化や有孔虫の寒冷種の卓越とも同調している。参考文献:Y.Yokoyama et al.(2011) Oceanogr., Vol. 24: 54
執筆者:横山 祐典
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

