ハウンズフィールド(読み)はうんずふぃーるど(英語表記)Godfrey Newbold Hounsfield

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ハウンズフィールド」の意味・わかりやすい解説

ハウンズフィールド
はうんずふぃーるど
Godfrey Newbold Hounsfield
(1919―2004)

イギリスの電子工学者。ニューアークに生まれる。シティ・アンド・ギルド・カレッジに入学するが、第二次世界大戦が勃発(ぼっぱつ)したため空軍に入隊し、レーダー技術者の任務についた。第二次世界大戦後、ファラデー・ハウス電気技術カレッジに入学し、1951年に卒業した。同年電気機器メーカーのEMI社に入社、同社の中央研究所研究員として勤務、1972年医療システム部の部長就任、のち主任研究員となった。1978年にはマンチェスター大学の専門特別研究員についている。

 EMI社でコンピュータの設計チームを指導、のちパターン認識の研究に取り組んだ。コンピュータの計算能力を利用して、X線写真の二次元データを三次元の立体画像にすることを思いつき、1972年にコンピュータ断層撮影装置(当初CAT:computerized axial tomographyと名づけられたが、のちにCTあるいはCTスキャンとよばれる)を開発した。この原理は1963年から1964年にかけてコーマックによって発表されていたが、ハウンズフィールドはそれとはまったく独立にCTを完成させている。1979年、コーマックとともにノーベル医学生理学賞を受賞した。

[編集部]

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