ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハーメネイ」の意味・わかりやすい解説
ハーメネイ
Khamenei, Ali
イランの宗教指導者,政治家。大統領(在任 1981~89)。1989年からは最高指導者(ラフバル)。通常,アヤトラ(師)の敬称をつけて呼ばれる。聖都コムの神学校に学び,アヤトラ・ルホラ・ホメイニをはじめ当時の最も高名な神学者のもとで上級のイスラム神学教育を受ける。1963年から反王制運動に積極的に加わり,イラン治安当局によって何度も投獄された。その間も亡命中のホメイニと緊密な関係を保ち,1979年にホメイニがイランに帰国すると革命評議会のメンバーに任命され,同評議会の解散後は国防副大臣と最高国防会議におけるホメイニの顧問を務めた。1981年10月に大統領に選出され,1985年に再選。1989年にホメイニが死去すると最高指導者に昇格した。2005年の大統領選挙に際し表向き中立の立場を装っていたが,投票前の演説では保守派のテヘラン市長で知名度の低いマハムード・アフマディネジャドを支持。その結果,アフマディネジャドが勝利した。
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