大学事典 「バッキンガム大学」の解説
バッキンガム大学[イギリス]
バッキンガムだいがく
イギリスの最初にして唯一の私立大学。M. ベロフを中心とする一群の大学人,実業家,政治家(M. サッチャーをはじめ主として自由主義を奉じる保守党系の人々)により,アメリカのリベラルアーツ・カレッジをモデルに,1973年,バッキンガム・ユニバーシティ・カレッジ(イギリス)として設立された。寄付金と授業料のみで維持・運営され,国庫補助金にはまったく依存しない「独立大学」で,高水準の学士課程教育を短期間(4学期2学年制)で施すことを目指した。法学,経済学,法学・経済学・政治学の三つのスクールに80人の学生という陣容で発足(おおよそ4分の3は外国人留学生)。コース終了者には独自の「資格licence」が授与された。1980年にはカレッジで学ぶイギリス人学生に対する公的奨学金の支給が認められ,次いで83年には念願の勅許状を獲得して独自の学位授与権を有する「大学」となった。これに伴い「licence」という言葉は「学位degree」に代えられた。2013年の時点で法学,人文学,芸術・言語,ビジネス,理学・医学の五つのスクールに約1500人の学生が学ぶ。
著者: 安原義仁
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報