ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バルクの黙示録」の意味・わかりやすい解説 バルクの黙示録バルクのもくしろくApocalypse of Baruch 旧約聖書偽典中の一書。バルクはエレミヤの弟子で,多くの著者が偽名として彼の名を利用したが本書もその一つ。『バルク書』に対して『第2バルク書』ともいわれる。原本は,ヘブライ語またはアラム語で書かれていたらしく,内容は『第4エズラ書』におけるきわめて悲観的な歴史観に対して,終末の到来とイスラエルの勝利を説くものである。現在,ギリシア語 (その断片はオクシリンコス・パピルス中に現存) からの重訳であるシリア語訳写本とギリシア語訳写本が残っている。前者は 100~130年頃現在の形にまとめられたらしい。後者は同一の書のギリシア語訳であるが内容にかなり相違があり,『第3バルク書』とも呼ばれる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報 Sponserd by