バロック・ダンス(読み)ばろっくだんす(その他表記)baroque dance

知恵蔵 「バロック・ダンス」の解説

バロック・ダンス

バレエは16世紀から18世紀にかけて主に宮廷で発展したが、その宮廷バレエで用いられたダンスのスタイルをバロック・ダンスと呼ぶ。ヒールのある靴で踊るので、爪先で立つことはなく、重い衣装を着けているので、現在のバレエのような軽快な感じは与えず、どちらかといえば重厚であるが、現在のバレエと同じくアン・ドゥオール(体を外向きに開くこと)が基本になっている。跳躍回転、膝の屈伸などが動きの中心。なお、「太陽王」と呼ばれるルイ14世はバレエの名手で、バレエ作者でもあった。舞踊譜が残っているため、近年その復元が盛んに試みられ、ちょっとしたブームになっている。フランス映画「王は踊る」もそうしたブームから生まれた作品である。

(鈴木晶 舞踊評論家 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

仕事納

〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...

仕事納の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android